上手に服薬介助するためのコツ

服薬介助を行う際、利用者にはできるだけ体を起こしてもらうことが大切です。病気の関係でどうしても体を起こせない場合以外は、体を起こした状態で薬を飲んでもらうようにしましょう。起き上がれない利用者に対しては、頭をそっと持ち上げて薬を安全に飲めるようにサポートする必要があります。横向きの姿勢に変えて介助する方法も良いでしょう。薬を飲んだ直後に顎が上がっていると気管に入りやすくなってしまうため、利用者が薬を飲んだら必ず下を向いてもらうようにしてください。気管に薬や水が入ってしまうと、むせたり誤嚥しやすくなってしまうので注意しましょう。

これ以外にも、他の利用者の薬と取り違えが発生しないために、常に確認を徹底することも大切です。利用者の名前が書かれた袋で間違いないかを事前に確認し、その袋の中に入っている薬を飲ませるようにしましょう。決して他の利用者の薬を渡さないように注意が必要です。数人の利用者を担当していると、薬の混同は起こりやすいトラブルと言えるため十分に気を付けなければいけません。錠剤やカプセルは非常に転がりやすい形状をしているので、床に転がらない工夫をします。ふちの高いトレーなどを用意し、その上にティッシュなどを敷いて袋から取り出すのもおすすめです。この他にも薬の管理方法として有効と言えるのが、おくすりボックスを使用することです。ボックスの中には仕切りが付いているので、一回で飲む量がすぐに分かります。このように、服薬介助は細やかな配慮が求められる仕事なので、日頃からさまざまな工夫を考えるようにしましょう。